日曜日, 11月 22, 2009

tenacity

 ペーパーを医学雑誌に投稿する前に、循環器内科のDに読んでもらった。Dは循環生理のビッグネームの一人なので、彼の意見は役に立つだろう。期待してミーティングに向かった。

 結果的に、Dと長いこと議論できたのは楽しかったが、ペーパーに対する彼の評価は散々だった。Dは結論を受け入れるためには、もっとデータが必要だと言った。ペーパーを読んでくれたことと、時間を取ってくれたことにお礼を言って、ミーティングは終了した。

 でも、ここで諦めてしまってはタダの人だ。手早く書き直して、予定通り雑誌に投稿しよう。人の意見には注意深く耳を傾けるが、それを受け入れるかどうかはこちらの自由だ。

"You're either hungry and determined to make it, or you're not. I know a lot of people who, when they got rejected, they accepted what people said about them. I never did that." Madonna

土曜日, 11月 21, 2009

chief

 Sに相談された。Sは2年目の内科レジデントだが、チーフレジデントのオファーをもらった。受けるべきか?

 チーフレジデントの仕事は、内科と小児科では3年間のレジデンシーを終了した後に始まるので、普通の医師と比べて1年間余分にトレーニング期間が長くなることになる。たった1年間とはいえ、これは将来のキャリアプランに大きくかかわってくる。ビザで就労している外国人にとっては、ビザの年限があるので、重大な決断になることもある。

 その代わり、チーフレジデントはなりたくてもなれるものではない。基本的には内科部長やプログラムディレクターに選ばれて初めてなれる名誉職だ。

 従ってチーフレジデントの経歴があれば、臨床能力が他のレジデントと比較して優れているという客観的な証拠になるので、あとでレベルの高いフェローシップにマッチする確率は間違いなく高くなる。これは特に外国人にとっては明らかにキャリアに役に立つし、ビザやグリーンカード申請の時にも有利だ。

 ただ、外科系のチーフレジデントは自分でオペを選んだり出来るというトレーニング上の利点があるが、内科チーフレジデントの仕事は基本的には単なる中間管理職だ。日本の大学病院の医局長に似ている。

 自分はチーフレジデントの時、レジデントの教育や自分の研究を楽しみ、あらかじめ決めた目標をすべて実現できたと思う。しかし、もし生まれ変わったらもう一回やりたいかと言われたら、答えは絶対にNoだ。管理職という職種は、性格に合わん。退屈で仕方がない。。。

日曜日, 11月 15, 2009

transesophageal echo

 金曜から経食道エコーのローテーション。

 経食道エコーは、循環器内科フェローシップ中に、最低50例経験する必要があるが、すでに通常のエコーのローテーション中に20例以上やっているので、このノルマは簡単に達成できそう。

 ただ昨日からちょうどAmerican Heart Associartionの学会が開催中なので、多くの指導医はフロリダに出払っている。来週は留守番の指導医と一緒にちょびちょび経食道エコーをすることになりそう。暇だったらまたデータ計算でもしよう。

 そういえば、前にも書いたことがあるが、2003年に麻酔科の友達Tと一緒に術中経食道エコーの試験を受けて合格した。

 当時は経食道エコーどころか経胸隔エコーすら自分でやったことがなかったが、どうせ将来受験する必要があるなら、今勉強して合格しておこうと思って受験した。後で判明したが、この試験は麻酔科医が受けるもので、循環器内科医は受験する必要がない。。。

 でも試験場がマイアミだったので、受験を言い訳にTと一緒にいろいろ遊べたのが楽しかった。あと、Tと一緒に試験勉強出来たのが良かった。

 いつも思うが、試験勉強は一人でやるよりも、何人かと一緒にやった方が断然効率がいい。退屈になりがちな勉強の過程が、less painfulになる。

 アメリカの医師国家試験(USMLE)も、学生の時に同級生何人かと一緒に勉強会をやって合格した。これはひとえに優秀な同級生のおかげだ。

 そういえば1年後に循環器内科の専門医試験を受けなければならないので、今から友達と一緒に勉強会を始めておくか?でもみんなそれぞれのローテーションで忙しいので、集まれる時間がかなり限られそう。朝6時とか。。。

水曜日, 11月 11, 2009

electrocardiogram

 循環器内科のgrand roundsのために、ボストンからDr. Mark Josephsonがいらした。Dr. Josephsonは、言わずと知れた不整脈の大御所だ。

 Grand roundsのトピックは、"ICD for Primary Prevention: Use and Abuse"。素晴らしい内容だった。要約すると、

‐ICDの利益は過大評価されている
‐ICD植え込みによる合併症(感染、心不全、死亡)のリスクは無視できないほど大きい
‐アメリカでは諸外国と比較してICDの植え込みがかなり多いが、これは
 1)訴訟を避けるため
 2)紹介医を喜ばせるため
 3)経済的なインセンティブがあるため
という非医学的な要因が大きい
‐上の1)の大きな理由は、ACC/AHA/HRSガイドラインがICDの植え込みを不必要に推奨しているため。ガイドラインは、臨床試験(MADIT, MUSTT, MADIT2, SCD-HeFT)の結果を正しく反映していない。等々。

 Dr. Josephsonとは、循環器内科フェローシップの面接で数年前に会ったことがある。自分の臨床興味や研究内容について話したら、けっこう話が合った。バルティモアのプログラムにも応募しているといったら、「あそこには行くな。あいつら心電図の読み方を知らん」とはっきり言っていた。

 その調子で、今日もGrand roundsの後の質疑応答で、うちの不整脈の教授たちとかなりのバトルを繰り広げてくれた。Grand roundsよりもこっちの方がさらに面白かった。

 昼のフェローとのカンファレンスでは、心電図のクイズ。フェローが答えにもたもたしていると、「ここでは心電図の読み方を教えないのか?」。フェローはみんな1時間たっぷり絞られたが、かなりハイレベルな話までしてくれたので、いい勉強になった。

火曜日, 11月 10, 2009

trajectory

 昨日は日本人の友達のDr. Mと一緒にランチをした。

 Dr. Mと自分は、ニューヨークの同じ内科レジデンシープログラムを卒業した。Dr. Mはその後ロンドンで公衆衛生の修士を取り、東南アジアで公衆衛生関連の仕事をしてから、現在は自分のいる大学の公衆衛生の博士課程にいる。

 つい最近、同じ大学にいるということが偶然判明したので、一緒にランチをしようということになった。会ったのは8年ぶりだ。

 Dr. Mは奨学金をもらっているので、学費は一切支払う必要なし。しかも、J1ビザのウェイバー(2年間帰国義務免除)も同時進行している。すごい!

 Dr. Mは、日本では自分の知識・経験を生かせる機会がほとんどないので、学位を取った後に日本に帰る予定はないと言う。素晴らしい!

 こういう優秀な友達に会うと、とても嬉しくなる。やはり成功の秘訣は、自分の好きなものをどこまでも追求することだと思う。

日曜日, 11月 08, 2009

extrapolation

 最近遭遇したプログラミング上の問題。
 
 3次元座標内にある有限個の点を結んで表面を作ったら、三角形が立体的につながるざらざらな表面になる。これを3次関数で内挿(interpolation)して、ある程度滑らかな表面にするにはどうしたらいいか?

 1週間くらいかかったが、この問題には比較的単純な解法が見つかった。と思ったら、また次の問題に遭遇。

 これらの点をやはり3次関数で外挿(extrapolation)して、表面を滑らかに拡張することは出来ないか?やっぱり解は無限にあるだろうから、どの解も同じくらい人工的になってしまうんだろうか?

土曜日, 11月 07, 2009

boards

 今週は多くの同僚が循環器内科専門医試験を受験した。ちなみに専門医試験はboard (板)と呼ばれ、弁護士の司法試験はbar(棒)と呼ばれる。なんでだ?

 循環器内科専門試験の初回合格率は確か80%くらいだと思ったが、みんな軒並み「難しかった。。。」とがっくりしていた。不整脈フェローのRは「たぶん落ちた。。。」と悲壮な顔をしている。

 ここのプログラムでは、フェローシップ中に専門医試験の全国模擬試験(in-training exam)を受験する機会もないし、特に専門医試験対策のコース等もない。みんな勝手に勉強してくれという感じだ。自分が学生の時の、うちの大学の医師国家試験対策にそっくり(今はどうか知らないけど)。

 みんな試験の大体2‐3ヶ月前からMayo ClinicのBoard Review CourseのDVDを観始めたりして、試験対策の勉強を始める。

 今回の印象として、試験対策はかなり真剣にやる必要がありそうだ。昨年内科専門医の更新試験を受験した時と同じくらいの勉強量を目安にしよう。

 ちょうど今から1年後に受験するので、今からまじめに教科書読まないと。。。うげげ。でもペーパー書いたり実験する時間を惜しんで、グラント取れなかったら困るし。。。

 最近time managementがかなり不規則になっているので、ここらでしっかり週間計画でも立てるか。